宝笠
宝笠

宝笠印小麦粉

宝笠印小麦粉

TAKARAGASA SMILE PRESS 詳細

お互いを尊重し、お菓子作りを楽しむ
親子で作り出す唯一無二の幻想的なスイーツ

2023/07/27
大阪のおしゃれエリア・堀江でもひときわセンスが光るパティスリー カフェ「iuen(イウエン)」。パティシエのもりともえさんと、その息子さんで若手シェフ・shonoさんの親子で営むお店で、”想い出に残るお菓子と時間”をコンセプトに芸術的なスイーツを提供しています。
増田製粉所の宝笠印小麦粉を使って日々お菓子作りをされるiuenのもりさん親子に、宝笠との出会いや使ってみて感じたこと、開業までの道のりなどについてお伺いしました。

この距離感に少し照れながらも終始仲の良さが伺えるもりさん親子

【「楽しい」と思える道を選びたい 母と二人三脚で作り上げたカフェ】
   まずは、パティシエになった経緯を教えてください。

ともえさん:パティシエになる最初のきっかけはアレルギーを持つ子どものために卵黄のみのたまごボーロを手作りしたことです。そこからどんどんお菓子作りにハマって、地元のパティスリーで働きはじめました。その後、パティシエとして料理教室を開いたり、レシピサイトと契約してコーチとして講座開講などを行っていました。

ともえさん:そんな時、あるお店の方から「うちのシェフになってほしい」とお声がけいただのですがなんとも過酷な労働環境で…。疲労困憊の私を見かねて手伝いにきてくれた息子と夜中までケーキを作っていましたね。結果そのお店は辞めるのですが「自分のお菓子がこんなにたくさんの方に喜んでもらえるんだ」ということを実感して、ゆくゆくは自分のお店を持ちたいと思うようになりました。

shonoさん:母がパティシエということもありお菓子作りは身近な存在で、高校1年生の時に初めてのアルバイトで選んだのもケーキ屋でした。製造補助でしたが自分が作ったケーキで喜んでもらえる嬉しさを知りました。高校3年生の時には母が勤めるケーキ屋を手伝ったり、「パティシエでもケーキだけの知識じゃおもしろくない」と思ってフレンチレストランや割烹料理屋でもバイトをしたりしました。

ともえさん:知識や技術だけでなく、アイデア、組み合わせでいかに“新しい”と思ってもらえるかだと思うので、息子は学校に行ってパティシエになったわけではないですが、セオリーがないからこそのひらめきで出来ているのかなと思いますね。

開放感あるおしゃれな店内には若い女性を中心に賑わっています

   「iuen」のはじまりとなる、大阪・梅田の間借りカフェ「つくしんぼカフェ」を2019年にオープン。開店のきっかけ、移転した理由を教えてください。

ともえさん:
お菓子教室の生徒さんから「先生のお菓子はたくさんの方に食べてもらうべきものだからそういった場所になれば」とその物件を紹介してもらって。当時高校生だった息子と一緒に土日限定で間借りしてお店を始めました。マカロンをたくさん食べられるものを作りたくてお姫様のドレスをイメージしたスイーツを提供しはじめてから「プリンセスケーキ」としてたくさんの方がSNSに投稿してくださりありがたかったですね。

ともえさん:オープンしてから2年半経った頃、間借りした店舗をやめないといけない状況になった時に店を閉めるか、移転してお店を続けるかの選択を迫られました。その時に息子は大阪の老舗有名パティスリーから声をかけていただいていたのですが、私と一緒にカフェをやりたいと言ってくれたので、移転して新しいお店をやろうと決意しました。

shonoさん:有名なパティスリーで正社員として雇っていただけるか、母とカフェを始めるか、正直とても悩みました。でも「自分たちのカフェができる状況があるのにしないなんてもったいなすぎる!」と思ったのと、「楽しいと思える道を選びたい」という理由で母と一緒にカフェをやりたいと思いました。

ともえさん:ただ、いざ移転する場所を探し始めると結構大変で。女性と当時20歳くらいの男の子2人で店をやりたいと伝えても不動産屋さんは相手にしてくれなくて、1年半くらい探しました。そんな時に知り合いを通じて今のお店に出会えました。ガラス張りで開放的な空間だったことが決め手でしたね。


モネの“睡蓮”からインスピレーションを受けたというスイーツ

【ただ食べにきてもらうだけではなく、iuenだけの“体験”を】

   そうして2021年5月に「iuen」をオープン。店名の由来は?

shonoさん:
上品で美しい、優しくて淑やかな意味を持つ「優艶」と、人と人の縁が結ばれる「結縁」という想いを込めて「iuen」と名付けました。

   「つくしんぼカフェ」で人気だった“プリンセススイーツ”は「iuenferies(イウエン フェリエ)」として土日限定で提供。平日はカスタムメイドタルトを中心にアートなスイーツを展開されています。

shonoさん:つくしんぼカフェで作った、オーガニックのアーモンドを使ったタルトがすごく美味しくて、そのタルトをメインにしたいなと思いました。みんなが好きなタルトを誰もみたことがないようなカスタムメイドで展開したら面白いかなと。ベースの土台、クリーム、フルーツ、デザインイメージ(ビューティフル・キュート・シンプル・ナチュラル)をそれぞれ選んでもらってお客様好みのタルトに仕上げます。ただ食べにきてもらうだけではなくて何か“体験”できるものにしたいなと考えました。

ともえさん:つくしんぼカフェでもスイーツの写真を撮りにきてくれる方も多くて、それも一種の体験。その“体験”に着目してお客様だけのタルトを作れたら面白いなと息子と話して決めました。

   唯一無二のアートなタルト、そのデザインはどこからインスピレーションを受けているのでしょうか?

shonoさん:最初はネットや本などでとにかくたくさんスイーツを見て“いいな”と思ったものを取り入れていました。元々美術館やアートに興味があったので好きな作品からインスピレーションを受けているものもあります。最近では、そういったことが頭の中にレパートリーとして入っているんでお客様のカスタムに合ったものを感覚的に作っている感じです。

【粉を変えるだけでこんなに違うと実感 絶対的パートナーに】

   そんなタルトには増田製粉所の「宝笠印小麦粉」と「赤煉瓦」を使用してくださっていますが、使うようになったきっかけを教えてください。
ともえさん:スポンジケーキを極めようと試行錯誤していた時にプロのシェフに増田製粉所の「特宝笠」を教えてもらいました。実際に使ってみると「粉を変えるだけでこんなに違うの!?」と本当にびっくりしました。きめが細かくてくちどけが良いのに、小麦粉らしい香りの余韻を残してくれるんです。誰が混ぜてもダマにならないことにも驚きましたね。

ともえさん:それから「赤煉瓦」を知って、タルト・クッキー・フィナンシェなどに使用しています。生菓子では程よい弾力とほどけていくような食感を兼ね備えて、焼き菓子では軽やかな食感と小麦の旨味・香り、バターと合わさることで一層コクが出ているなと感じます。絶対的な信頼をおいているので、うちのお菓子にはすべて増田製粉所の小麦粉を使っています。

shonoさん:パティシエ同士で宝笠を使っているという話になると盛り上がるほど、宝笠への信頼はすごいですね。

ともえさん:ふわふわ食感のお菓子を作るとその分空気をたくさんを含んでいるので乾燥しがちなのですが、「特宝笠」を使えばふわふわなのにちゃんとしっとりするんです。小麦粉がお店に届いて、宝笠のロゴを見るだけでテンションがあがります。デザインがかわいいですよね。ある時偶然、増田製粉所のインスタグラムを見つけて、「いつもの感謝を伝えたい!」と思わずメッセージを送ってしまいました(笑)。そのご縁が今でも続いています。

心から愛情をこめて小麦粉を使ってくださっているのがひしひしと伝わる取材でした

【生産者など素材に関わる皆さんの想いものせてお菓子作りを】

   最後に、パティシエとして大事にしていることを教えてください。
shonoさん:自分がやっていることを自分が一番好きでいること、楽しいと思えることを大事にしています。今年3月には有名なパティシエの江原翔太さんと初めてのイベントを行ったのですが、そういったイベントや関東でのポップアップなどでもお客様に“楽しい体験”をしてもらいたいなと思っています。

ともえさん:江原さんが「shonoくんはすごいものを持っているし、これからもっと大きくなる人だと思うから、shonoくんをみんなに知ってもらうためにもこのイベントをやりたい」と私に言ってくださったんです。そうやっていろんな人に助けてもらえるのも受け継いでくれているなと嬉しくなりました。(笑)

ともえさん:私はあたたかい気持ちになっていただけるお菓子をご提供すること、かわいらしい見た目にもこだわっている分、食べたときにその期待を裏切らない味にすることを大事にしています。祖父が農業をしているからこそ感じられたことなのですが、私たちがスイーツを作れているのも、農家さんや工場のスタッフさんなど大変な思いをして素材を提供してくださっている皆さんがあってこそ。その皆さんの想いものせてお菓子作りをしたいなと思っています。

ともえさん:そしてやっぱりたくさんのお店がある中でiuenに来たいと思う理由を作らないといけないと思っているので、今年は目の前で作った出来たての焼き菓子をコース仕立てで提供するようなプランも考えています。焼きたてのフィナンシェは外はカリッと中がふんわりしているのですが、袋に入れて販売するとどうしてもそのカリッとした食感は残らなくて。焼き菓子の出来たての美味しさを味わってもらう機会を作りたいなと思っています。

パティスリーとしては珍しく10時からブランチが始まり、21時まで営業し、地元の方の憩いの場としても親しまれています

家族ゆえに難しいこともあると思いますが、お互いを尊敬して思いやり、そしてお二人が楽しみながら生み出すスイーツだからこそたくさんの人に愛されているのだなと感じました。ともえさんが素材への愛情、生産者の方・お客様への感謝をキラキラとした笑顔でお話してくださったのも印象的でした。内面からあふれでるような不思議な魅力を持つshonoさんの今後の活躍にも注目です!

●ライター:松田あづさ

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〇店舗情報〇
【店舗名】
iuen / iuen feries
【住所】
大阪市西区北堀江1-1-4 長堀新興産ビル1F
【営業日営業時間】
iuen:(水木金)
10:00~14:00 ブランチ
13:00~21:00 パティスリーカフェ
iuen feries:(土日祝)
11:00~18:00
※詳細は公式Instagramをご確認ください。
【電話番号】
050-3561-7715
【オフィシャルHP】
https://iuen.shop/
【Instagram】
iuen:https://www.instagram.com/iuen_osaka/
iuen feries:https://www.instagram.com/iuenferies/
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Masufun

株式会社増田製粉所