1868年の開港以来、神戸の街は海外から多くの人やものを受け入れてきました。
明治時代、「メリケン粉」とよばれるアメリカ産の小麦粉が輸入され始めると、神戸の街には沢山の洋菓子店が誕生します。
1906年、輸入商を営んでいた増田増蔵(創業者)は、アメリカのCENTENNIAL FLOUR MILL社の技術と出資を得て「増田増蔵製粉所(現:増田製粉所)」を設立し、当時珍しかった外国産小麦を使った製菓用小麦粉の量産に成功します。
会社設立の翌年1907年、今日まで愛されつづける「宝笠」が、ここ神戸の地で産声を上げます。
そして試行錯誤の末、しっとりと口どけの良いお菓子を作ることができる粉の開発に成功したのです。
その後、日本でのカステラ消費の拡大に伴い「宝笠」は、カステラに最も合う粉として全国的に一気に知名度を上げていくことになります。
こうして洋菓子・和菓子問わず幅広いお菓子に最適な粉として、「宝笠」は全国のお菓子職人に認められる存在となり、職人の方々からの意見を取り入れながら、さらなる改良が進められてきました。
「宝笠」は、お菓子職人の世界において親方から弟子へ、そしてまた次の世代へと伝承され続けているのです。
これからも「宝笠」は、お菓子職人をはじめとするお菓子業界の皆さまと共に、進化を続けてまいります。