宝笠
宝笠

宝笠印小麦粉

宝笠印小麦粉

ニュース詳細

【連載第1回】世界一を競うチョコレートのコンクール「ワールド チョコレート マスターズ(WORLD CHOCOLATE MASTERS)」とは?

2022/09/27
「ワールド チョコレート マスターズ'22 ワールドファイナル」に出場する各国の代表選手達

「ワールド チョコレート マスターズ’22 ワールドファイナル」に出場する各国の代表選手達(画像提供:バリーカレボージャパン株式会社)

2022年10月末、フランス・パリでチョコレートの世界大会の決勝戦となるワールドファイナル、「ワールド チョコレート マスターズ 2022」(WORLD CHOCOLATE MASTERS WORLD FINAL ’22)が開催されます。
日本国内予選は2021年8月に開催され、代表選手に選ばれたのは、神奈川県鎌倉市大船でパティスリー、北鎌倉でショコラトリーを営む「CALVA」の田中二朗シェフです。
「増田製粉所」も、この2022年大会を応援するパートナー企業のうち、「Mastersパートナー」として参加。そこで、今回から始まる連載で、「ワールド チョコレート マスターズ」の歴史や概要、田中シェフのプロフィールと大会にかける思い、さらに9月に開催された壮行会やワールドファイナルの様子を順次お届けします。

チョコレートの技を競う唯一の個人戦「ワールド チョコレート マスターズ」

「ワールド チョコレート マスターズ(WORLD CHOCOLATE MASTERS)」とは、ガストロノミー、パティスリー、ショコラトリーのプロフェッショナルのシェフ達が、チョコレートに特化して様々な創造的な職人技を個人で競い合う、世界唯一でもあり、最高峰レベルのコンクールです。

主催するのは、スイス・チューリッヒに本拠をおく世界最大手の業務用チョコレートメーカー「バリーカレボー(Barry Callebaut)」社、その中のグローバルプレミアムブランド「カカオバリー®」。

前回大会の「ワールド チョコレート マスターズ2018」ワールドファイナルの表彰式の様子

前回大会の「ワールド チョコレート マスターズ2018」ワールドファイナルの表彰式の様子(筆者撮影)

2022年のワールドファイナルは、10月29日(土)~31日(月)(※現地時間)の3日間、フランス・パリで開催。舞台は、毎年約12万人の来場人数があり、日本からも熱心なチョコレートファンや百貨店の菓子バイヤーらが訪れる世界最大級のチョコレートの祭典「SALON DU CHOCOLAT(サロン・デュ・ショコラ)」内の特設会場です。今大会は、各国・地域で選ばれた全18名の代表選手が参加予定となります。

「ワールド チョコレート マスターズ2018」で、日本代表の垣本晃宏氏が完成させたチョコレートの大型工芸作品

「ワールド チョコレート マスターズ2018」で、日本代表の垣本晃宏氏が完成させたチョコレートの大型工芸作品(筆者撮影)

ワールドファイナルは、2015年までは隔年開催でしたが、それ以降は3年に1度となりました。本来は2021年秋に開催予定でしたが、世界的な新型コロナ禍を踏まえて1年延期となり、満を持して2022年大会が始まります。
日本代表選手は2005年開催の第1回から出場。以下のとおり、過去2回の優勝、2回の準優勝を含めたトップクラスの成績を収めてきました。(※肩書は全て現在のもの)

2005年 第1回 3位:「アステリスク」(東京都渋谷区)オーナー 和泉光一氏 /入賞「シェラトン都ホテル東京」(東京都港区)シェフパティシエ 山本健氏
2007年 第2回 優勝:「洋菓子マウンテン」(京都府福知山市)オーナー 水野直己氏
2009年 第3回 優勝:「ラヴニュー」(兵庫県神戸市)オーナー 平井茂雄氏
2011年 第4回 準優勝:「ラ・リヴィエ・ドゥ・サーブル」(茨城県つくば市)オーナー 植﨑義明氏
2013年 第5回 4位:「アッサンブラージュ カキモト」(京都府京都市)オーナー 垣本晃宏氏
2015年 第6回 準優勝:「ショコラトリー ヒサシ」(京都府京都市)オーナー 小野林範氏
2018年 第7回 4位:「アッサンブラージュ カキモト」(京都府京都市)オーナー 垣本晃宏氏

また、「ワールド チョコレート マスターズ」ではテーマの高度な解釈が求められ、2022年のテーマは「#TMRW_TASTES_LOOKS_FEELS_LIKE」というもの。「TMRW」は「TOMORROW」(明日)ですが、「TASTES」は、単なる味覚だけではなく、「サイエンス+クラフトマンシップ」というキーワードが提示され、栄養科学と職人技を組み合わせ、21世紀にふさわしい作品を作ること。「LOOKS」は新鮮で多様な体験を表現するデザイン、「FEELS」は倫理・エコロジー・サステナビリティといった様々な概念を含み、刺激的でこれまでにないテクスチャー(質感)を作品にもたらし、感覚に訴える体験を生み出すことを求められています。

「ワールド チョコレート マスターズ2018」でも、2日目の最後に発表されたトップ10の選手のみが3日目の審査に進んだ

「ワールド チョコレート マスターズ2018」でも、2日目の最後に発表されたトップ10の選手のみが3日目の審査に進んだ(筆者撮影)

もう1つの特徴は、課題数の多さです。2018年大会では、大型の工芸作品と小型のデザイン作品、トラベルケーキ、スナック、ボンボンショコラ、タブレット、フレッシュペストリーと、英語でのプレゼンテーション動画の課題がありました。
2022年は、1日目「#SHARE/#WOW」、2日目「#TASTE/#BONBON/#YOU」という5つの課題を経た後、上位10名の選手のみが3日目の課題「#TRANSFORM/#DESIGN」に挑戦できます。

「ワールド チョコレート マスターズ2018」ワールドファイナルへの出場にも、多くの企業や歴代出場選手達、関係団体のサポートがあった

「ワールド チョコレート マスターズ2018」ワールドファイナルへの出場にも、多くの企業や歴代出場選手達、関係団体のサポートがあった(筆者撮影)

2022年5月には、歴代選手達と「バリーカレボージャパン株式会社」「日仏商事株式会社」「一般社団法人 日本洋菓子協会連合会」「協同組合 全日本洋菓子工業会」が組織する「ワールド チョコレート マスターズ日本運営委員会」が設立されました。
その代表を務める「アステリスク」オーナー和泉光一氏は、2005年の「ワールド チョコレート マスターズ」出場以来、最も長くこの大会に関わり、後進のサポートに尽くしてきた方です。そんな和泉氏がアンバサダーを務めていらっしゃる繋がりから、今回、「増田製粉所」もパートナー企業として名乗りを上げたそうです。
皆様もぜひ、2022年の日本代表・田中二朗シェフに一緒に声援を送りましょう!

(取材:スイーツジャーナリスト平岩理緒)

Masufun

株式会社増田製粉所